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Volkswagen Touareg W12 Sport
滲み出る知性…昨今の高級SUVブームにあって、「最も知性を感じるSUVは“Touarreg”だ」という言葉が多く、囁かれる。しかも、その旗艦グレードに位置する“Sport”となれば、この上ない満足感を差し伸べてくれるだけでなく、乗り手の印象を数段上にしてくれるはずである。街中に厳つい「やり過ぎ」高級SUVが増殖し、幻滅気味の諸氏には、殊更に新鮮に映ることだろう。
揺ぎない個性…クルマ好きのハートを射止めるには、個性とオーラが必要だ。この“W12 Sport”最大の特徴は言うまでもなく、狭角V6を並列配置したW12エンジンである。そこから湧き出る最高出力450馬力は、我々に「これまで味わったことのない加速」に酔い痴れる間など与えない。速度計は、一瞬にして高速域を示しているはずだ。しかもSUV初の6リッターNAという点も高級感や上質感に奏功し、高速巡航中でもエンジンの存在を忘れさせる静粛性をもたらしてくれる。辟易してしまう過給器頼りのガサツな加速とは、全くの別物といえる。とはいえ、高回転域でのスポーティなサウンドもピカイチで、まさにダブルの魅力を持っているのが“W12 Sport”である。
凌駕する品性…隠そうにも隠せないパフォーマンスを証明するように、“W12 Sport”は徒者ではない雰囲気を発している。特に、ワイドフェンダーやダブルフローエグゾーストパイプは、クルマ好きの食指を動かすはずだ。勿論、そこにも上質なシャツのように、心地よさと端正さが両立している。「判る人だけに判る」という極めてハイエンドな愉しみを堪能させてくれるのが、この“Touareg W12 Sport”なのである。
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