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Lotus Elise 111R
SPECIFICATION
"和洋の融合"
Lotus Elise 111R
高次元のバランス……ロータス・エリーゼにはどこか、ストイックな雰囲気が漂う。このクルマに乗ると、高次元にバランスを突き詰め、クルマ好きに「ハンドリング・バイ・ロータス」を言わしめる理由がよく分かる。徹底した軽量化とエンジンの調律、エンジン性能をはるかに上回るシャーシー性能と足回りなど、「スポーツライク」ではなく、心から走りを楽しむ諸氏にはうってつけのクルマである。この“111R”には、心底から湧き上がるファン・トゥ・ドライブが待っている。
質感と余裕……同時に、このストイックさとピュアスポーツゆえに、従来のエリーゼが人々の食指を遠ざけていたことも事実である。でも、この“111R”はその不安を一気に払拭してしまう質感を備え、今後、虜になる人々を一気に拡大させそうである。従来のエリーゼ色はそのままに、マニア然とした芸当から、スタイリッシュな趣を増したと言えば、お分かり頂けよう。特に、インテリアの質向上は著しい。女ッ気の欠片もないのがエリーゼの特徴でもあったが、この“111R”ならば今宵のデートにも使えそうな、優しさと強さを併せ持っている。軟なクルマばかりの昨今、たまには男の強さをアピールすることもよかろう。
和洋共演……高次元なバランスを楽しむのが、エリーゼ流の楽しみであったが、非力ゆえに後塵を喫し、苦い思いをすることがしばしばあった。また、パワーバンドを維持し、ハイバランスを楽しむには、殊の外、神経と体力を擦り減らすものだ。そんな苦痛から解放してくれるのが、この“111R”である。絶対的な馬力・トルク増が数段上のファン・トゥ・ドライブに大いに寄与するはずである。TOYOTA製の増強された心臓でありながら、むしろ高バランスを維持しているのは、まさに「ロータス・マジック」である。この余裕が、男の強さでもあり、優しさなのであろう。オープンにして風を感じる余裕が、この“111R”にはある。
尚、当車両は2004年式(走行3000km D車)。エンジンの余裕、6速の余裕、そしてそれを上回るロータス独自の近代的アルミタブ型シャーシー。希少性・満足感・走行性能全てにおいて、大昭自動車が心からお勧めしたい一台である。
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