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LOTUS ESPRIT SPORTS 350

SPECIFICATION

"優雅なるスポーティ・サルーン"
LOTUS ESPRIT SPORTS 350

心にくい演出……クルマに惚れる理由は沢山あるが、素直に「格好よい」と言えるのがこの“SPORTS 350”である。衝撃的なエクステリアと図太いエグゾーストノート、荒々しい加速感というスポーツカーの三要素を体現しているからである。「スポーツライク」ではなく、まさに「スポーツ」を冠に戴くことに納得させられた。
衝撃的なエクステリア……誰の目にも映る部分だけに、一番重要な要素である。お馴染みの“ESPRIT”デザインを基調に、低くワイドに改良された“SPORTS 350”は、人の心を捉えて放さない。大径ホイールとそれを収めるオーバーフェンダー、そこから覗く、大容量のブレーキシステムなどに、センスの良さを感じる。どれも過激でありながら、ラテン・スポーツと違って、下品な雰囲気を感じさせないのは、やはり“ESPRIT”が築いた高性能と上品さの伝統にあろう。
図太いエグゾーストノート……クルマの音は、「その気にさせる」という点で、ヒトの五感に近い大切な要素である。この“SPORTS 350”はイグニションの瞬間の爆発音、アイドリングのひと時の緻密さ、そして岩石を砕くような加速時の高圧のエグゾーストノートなど、理性を保つのが難しくなる魅力に溢れている。
荒々しい加速感……軽量ボディとＶ８ツインターボの或る種の「ミスマッチング」とも云えるが、これはむしろドライバーの興奮にとって、良い方に奏功している。エンジンに乗っているような加速感は、最近の男萎えした似非スポーツカーに喝を入れるような感覚である。荒々しくも、高いハンドリング性能を併せ持つのは「ハンドリング・バイ・ロータス」の伝統である。
尚、当車両は2000年式（走行19000km　D車）。非常に希少で、専用アルカンタラシートやMOMO製ステアリングなど、魅力の装備満載の“SPORTS 350”モデル。ナカミチ製オーディオも、特製ワンオフ・マフラーで熱くなった走りをクールダウンする良い音色を奏でる点で一興である。大昭が心から、お勧めしたい。