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MASERATI 3200GT

SPECIFICATION

"芳しきラテンの・・・"
MASERATI 3200GT

いい、本当に面白い??このクルマに乗った人から必ず漏れる声である。それは貴方の想像を遥かに越えている。しかも、この面白さは乗った人にしか分からない、これぞ絶妙なラテン・テイストのスポーツなのである。
冬空に映えるロッソボローニアは、上質な素材のコートのように、ドライバーの印象を格段、ハイソなものにしてくれるはずである。車色もさることながら、ジウジアーロのイタル・デザインによるデザインは、刺々しさとは無縁の、自然な流れを構成する大人の雰囲気を醸し出している。そして個性的なテールランプが、「男は黙って背中」を主張しているように感じる。
その走りは、五感に訴えるような高次元なフィーリングである。370ps / 50.0kgmを澱みなく伝える心臓部はアイドリング一つとっても、資質の良さが分かる。V8･3200 twin turboは全てがクイックで、レスポンスも良い。この気持ち良さは、一面、手荒な扱いをすると牙を剥かれることになる。とはいえ、乗り味は全てにおいて、上質で、鋭さと柔軟さを併せ持った性格である。操作系はクイックながらも、しっとりとした瑞々しい印象を受ける。そして、ブレンボ社製ブレーキや可変ダンパーが、エンジンの出力と路面からの入力をしっかりと受け止め、楽しいだけでなく、万全の安心感を与えてくれるのである。新年早々、こんなに感激を受けるクルマに出会った。またそれを貴方に、大昭自動車販売がお送りしたい。
尚、当車両は1999年式（走行15000km　D車）。正規ディーラーの６速MTは、なかなか見付からない希少なモデルである。特に、タン革インテリアには艶といい、芳しさといい、溜息が出るほどの美しさである。