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MASERATI Ghibli Cup

SPECIFICATION

"粋、伊達、艶"
MASERATI Ghibli Cup

底知れぬ可能性を時折、垣間見せる･･････久々に、こうした心躍らされるクルマに出会った。「下手な講釈なんて野暮さ」と感じさせてしまう点が、このクルマの魅力である。それを敢えて、言うとしたら「何とも懐かしいフィーリング」かもしれない。「ドッカンターボ」の加速に乗る感覚、ＬＳＤを効かせながら綾を繰るコーナリング･･････どれも、機械任せではないところが堪らない。しかも、素のGhibliでもかなり個性的だというのに、この“Ghibli Cup”は、1997年にワンメイクレース用に開発されたスパルタンモデルで、専用ＣＰやボディバランスによる力強さなど、性能的にも歴史的にも、まさにプレミアな一台なのである。
独特な外観と芸術的な内面･･････目に焼付くほどのアピアランスは、現在のハイパー・スポーツカーにはない。端整なフロントマスク、同時にそれを打ち砕く如く、大きく膨らんだブリスターフェンダー、均整には程遠いボクシーなキャビン、ハイデッキ化されたテール･･････夫々の部位が主張し合いながら、収斂していく均整美は、騒乱と激動に満ちた中に、一筋の光を感じるイタリア史と似ている。また一転、ドアを開けた瞬間に広がる華々しいインテリアは、スポーツカーとしての動力性能を誇りながら、これぞラテンテイストであり、お洒落な大人のためのスペシャリティな一台なのである。
尚、当車両は1997年式（走行30000km　D車）。心躍る少年とゆとりある紳士の両面を併せ持つラテンテイストが、“Ghibli Cup”である。このDaishoがここにお勧めしたい。