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Porsche 944 S2
SPECIFICATION
"ベリー・マッチョ・ポルシェ"
Porsche 944 S2
「骨太なインパクトがたまらない」・・・・・・大きく張り出したブリスターフェンダーが、よりマッシブな井手達を殊更、強調している。ハリウッド女優のように、グラマラスで滑らかさを特徴としている他のポルシェとは一線を画すのである。この“944”はさながら、マッチョなボディービルダーであり、力強さをパンチに込めて、訴えかけてくる。まるで「近頃の男は、全く弱くなっちまったもんだ」と、柔な平成男をたしなめるかのように。
その走りも、外観から想像される通りである。「大排気量(2990cc)と4気筒」という独特な組み合わせが、これまたクルマ好きの食指を擽るのである。アクセルを煽ると、少し大きめにブルンブルンと息遣いが伝わってくる。それでいて、鋭さに満ちているのだから、水冷4気筒ポルシェに根強いファンがいることが納得できる。まるで「料理の鉄人」が大きな包丁で、食材をザクッ、ザクッと力強く切っていく。たちどころにスパッと鋭い切り口が現れるように、つぶさに路面状況が伝わってくる。シュパーンという加速で、確かに速いけれども、呆けた動作をしてしまう最近の所謂「スポーツカー」とは、異次元の興奮を覚えるはずである。
好感持てるスポーツシートに身を委ねる。するとシフトノブとステアリングが自ずとフィットする。こうしたインテリア・デザインに、ポルシェというクルマが単なる空間移動手段ではなく、そこに楽しみを付加するというこだわりが感じられるのである。
尚、当車両は1991年式(走行21500km ディーラー車)。数少なくなっている“944”シリーズだけに、高状態を維持し、且つ最終型“S2”は全くもって希少である。Daishoが心を込めてお勧めしたい「こだわりの一台」である。
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