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Ferrari 328GTS
SPECIFICATION
"素直なままに、醸し出す雰囲気"
Ferrari 328GTS
「酔いしれる」・・・・・・清らかなアイドリング音に耳を澄まし、想像が膨らむ。底知れぬ性能や母国イタリアの街路、この世に生を受けた時代・・・。この“328”は一言で云って、「雰囲気が良い」。それも当然。この“328”は、70年代のピニンファリーナ・フェラーリデザインを継承し、熟成された最終型なのだから。無粋なカーボンやアルミで化粧され、雰囲気の欠片もない近頃の「スポーツカー」とは全くの別物である。クルマとは、感性で乗るものであり、瞬間的に感じる雰囲気というのはクルマ、殊にスポーツカーにとって、重要なファクターなのである。何処をどうではなく・・・・・・説明の必要はない。
この“328”の走りは、その雰囲気と同じく、実に官能的である。低いコックピットに身を滑らせ、走り出す。心地良いエグゾーズト・ノートや特有の操作感を味わいつつも、いつしか操っているという感覚を忘れてしまう。それは、このクルマが様々な状況をつぶさに、語り掛けてくるからあろう。身体に合ったボディサイズは、ドライバーの手足のように、自分との一体感を味わえるのである。ハンドリングもクイックで、ノーズは意のままになる。そのV8エンジンのレスポンスはまさに、跳ね馬の如く、脚の動きに一致する。機械制御ではなく、基本設計による走る・曲がる・止まるという三要素を有するのはこの“328”をおいて、他にはない。その官能的なドライビング・プレジャーとネオクラシック・フェラーリの雰囲気を併せ持つ“328”。絶対的なパワーと速さのV12系フェラーリ・オーナーや何台もの高性能車を乗り継いできた方々から、賞賛が集まる理由が分かる気がする。
尚、当車両は1989年式(ディーラー車)。驚きの走行距離7030kmと完璧な色艶・状態、フルオリジナル、最終ディーラーと文句無しの“328”である。ベージュレザー・インテリアが実に美しい。Daishoが自信を持ってお勧めする「こだわりの一台」である。
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