鞭を打たれる思い…「エクスクールシブ」という言葉に慣れきってしまった身体に。脳髄を貫くエグゾーストノート、心身一体のダイレクト感、バイクのような急加速と制動など、“EXIGE”はハイエンドスポーツと双壁をなす、「別次元のスーパースポーツ」の魅力を本能に訴えてくる。
ソリッドな感覚…より走りを追求し、剛性感はベースの“ELISE”から数段アップしている。特筆すべきは、一つひとつの動作だ。実に鋭く、それでいて刺々しさはない。どこか「万人受けする」犬歯を削り取られたような“ELISE”では満足できない、ファナティックなロータスファンには強くお勧めである。固定ルーフと強化された脚周りは、935kgという驚異的な車重と相俟って、スポーツを超越する最早「レーシー」な感覚だ。
心地よい包まれ感…不思議とコクピットに漂う空気。かなりスパルタンな施しが加えられつつも、窮屈感や膨張感、更にはチープな質感までも感じられない。ドライビングに専念できる、どこか男の仕事場のような好感を持った、落ち着いた空気が流れている。週末の早朝、本来の自分に立ち返るに相応しいクルマが、この“EXIGE”である。