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不自然な加速と訣別……鼻息荒いハイエンドSUV界にあって、過給器で急仕立てした前期型には、従来の「レンジらしさがない、かといって格別な変身ぶりでもない」との声が漏れた。しかし、そこは伝統と打破の国イギリスの為せる技。SUVパワーウォーズに急転直下の最終兵器“Range
Rover SUPERCHARGED”を投入してきた。 「四駆のロールス」の再来……ゆるやかな行進にも、俊足でも、あらゆる状況下で、丸みの帯びた力強さとゆとりが戻ってきた。格段に速くなっていながら、強引さや破綻が生じない。印象的なのは制動力やフィーリングに端的に表れ、乗馬のような品格ある走行を表現することが出来る。ボディ剛性も殊更、剛健にせず、かといって前期のような柔らか過ぎる特徴もない、どこか安心な揺り籠に包まれる心地良さである。ドライビングを満喫するもよし、時に大事な仲間に運転を委ねるもよし、まさにどんなシチュエーションにも万能の英国紳士が、この“Range Rover SUPERCHARGED”なのである。 |
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